しつけだからじゃない。食事中に歩くのを私が本気で叱る理由。- 死の危険性も

怖い誤嚥

子どもが小さいうちは多くのしつけが必要で正直親も疲れてしまいますよね。

なので小さなしつけは見逃したりしてしまうようになったりするのですが、私が唯一見逃さずに叱り続ける事があります。

それが「食べながら歩くこと」です。

子どもがまだ〜3歳くらいまでの間はおやつを食べてる最中もウロウロ、食事中に急にウロウロなんて事が頻繁に起こります。

集中力が途切れたり、子ども特有の探究心で興味ある物が目に入ってしまったとか、お腹がいっぱいになってしまったなどが原因かと思われますが、私はおやつの最中でも食事でも関係なくキチンと座って食べる事を覚えさせ、立ち上がって遊び食べをすると強く注意します。

その理由は「誤嚥」です。

「誤飲」ではなく「誤嚥」です。

赤ちゃんが生まれると必ず「誤飲」について学ばされますよね。

電池は手に届く所に置いちゃだめとか、お薬は食べ物と間違って食べるから注意とか。

誤飲の怖さはそのまま死に直結する可能性があるためどのパパ・ママも気を配っているかと思います。

では「誤嚥」についてはどうでしょうか?

まずこの漢字が読めますか?

誤嚥(ごえん)と読みます。

この誤嚥とは本来入ってはいけない気道に、誤って食べ物や飲み物が入り込んでしまう現象を言います。

大人でも食事や飲み物を飲んだときに急にむせて苦しい思いをしたことがあるはずです。

私もこの現象が起こると「急に肺に入った」なんて子どもの頃から言っていたのを覚えています。

食事中はなんで大丈夫?

空気を肺に気管の入口は顎の下付近にあります。

気管は前の方にあってその後ろ側が口から胃に続く食道です。

空気も食べ物も同じ口から入るので途中で分かれ道になっているわけですが、気道の入口には門があって食べ物は通さず空気は通すという仕組みができています。

食べ物を飲み込む時に喉がグイッと上にあがるのを感じますが、ちょうどそれが門を閉じている事になります。

ただこれが上手に作用しない場合があり、それが食事中に急にむせる現象です。

お菓子を食べていたり食事をしていたりする間はこの動作が上手に行われいるのですが、子どもが歩き回って食べ物を口にしている状態は食事とは言えません。

走り回って呼吸が整わない状態で不意に食べ物を口にしたり、無意識にながら食べをすることで誤嚥が起こる可能性がグッと高くなるようです。

誤嚥は「死」に直結する

食事やお菓子が誤って気道に入ってしまった場合むせて上手に吐き出せれば良いのですが、小さな子どもは大人ほどの力で吐き出す事はできません。

お年寄りが喉を詰まらせて亡くなってしまう事故も吐き出す体力が無いためで、子どもにも同様の事が言えます、

恐ろしいことに小さな子どもの窒息死というのは死亡事故の中でも常に上位をしめていて、厚生労働省による2016年の統計では0歳児で89.9%で事故原因の1位、1〜4歳児で35.1%で2位、5〜9歳児で17.6%で2位という統計が出ています。

ちなみに1位はいずれも溺死です。

つまり溺死の次に窒息死が多いというわけですから、常に注意を払う必要性があるわけですね。

箸をくわえて走るのをなぜ注意しない?

我が家はバイキングに行ったり、ホテルの宿泊で食事をするなどが比較的多く、その時に子どもが会場を走り回っている姿を目にすることがあります。

子どもなのでと理解を示す部分はありますが、やはり食事をする場所なので配膳中のスタッフとぶつかって火傷をする可能性だってあります。

それ以前に食事をする場所では走らない・遊ばないというのは小さい頃からしつけが必要な行為だと考えます。

まぁ。それぞれの家庭の方針があるのでゴチャゴチャ言うのは別として、怖いのは箸やフォークをくわえて走っている子どもです。

こんな事件をご存じでしょうか?

1997年7月、盆踊りに来ていた男児が綿菓子の割り箸をくわえたまま走った所転倒し喉に割り箸が刺ささってしまい救急車で搬送された。
一時は意識もあり病院から帰宅したものの、実際には折れた割り箸が小脳に刺さっており、事故の翌日に死亡した。
この事件は当時割とセンセーションに報道されたのか、成人を迎えている年齢だったにも関わらず私の母から注意を受けたのを覚えています。
この事件の記憶があるので、我が家では子どもがままごとの箸など、棒状の物をくわえることは強く注意するようにしています。

いずれにしても子どもが棒をくわえて走るのは事故に直結するのは予想がつきます。

それなのに注意できないご両親には残念な思いがあります。

いつから子どもはわかってくれる?

現在我が家の娘たちは2歳なりたてと4歳9ヵ月ですが、さすがに4歳の長女は理解しており(というかパパにめっちゃ怒られるという認識かもしれない)、食事中に歩き回ったりお菓子は座って食べるという習慣が身についています。

次女はどうかと言うとまだまだで、注意しては座る⇒歩き食べ⇒注意するのイタチごっこです。

ただこれはまだまだ話もキチンとできない幼い子どもなので「あたりまえ」の行動、ただ何度も何度も繰り返し注意することによって「立って食べると怒られる」という認識はできてくるのでそれまでは辛抱です。

長女の場合2歳5ヵ月のイチゴ狩りの写真で、地面に座ってイチゴ食べている写真が残っているので、その頃には少しずつ認識はできていたかと思われます。

最後のまとめ

子どものしつけって本当に難しくて、最近では虐待の話題も多く悩んでいるパパ・ママも多いと思います。

ただ命に関わる行動はどんなにパパ・ママが怖いって思われたとしてもキチッと叱るべきだと考えます。

我が家はフードコートなどで走ったり無駄に歩き回ることも禁止ですぐに注意するようにしています。

いろんな事が毎日起こるので育児疲れもありますが、子どもの安全と命を守れるのはパパとママだけ、何回も何回も同じ事を繰り返しますが根気強く注意してけるように頑張りましょう。