この記事のもくじ
いまだに忘れない事件
昔とあるテーマパークでガイドの仕事をしていたことがあります。
その時にちょっとした事件があり、いまでも胸くそ悪い思い出として残っています。
不自然に揺れるベビーカー
それはガイド中に起きました。
とあるアトラクションの前を通過するとき、物販店舗の出口に置きっぱなしにされたベビーカーが目に付きました。
テーマパークなのでベビーカーが入口前に置かれていることは自然な光景です。
ただよく見てみるとそのベビーカーが不自然に揺れている事に気付きます。
嫌な予感が頭をよぎりましたがその予感は的中します。
置き去りにされた乳幼児
それは1歳を少し過ぎた感じの男児が泣いてベビーカーから抜け出そうともがいている姿でした。
ベビーカーは不安定に揺れていて、そのまま放置していると男児が落下するかベビーカーが転倒するかのどちらかの状況。
案内していたお客様に事情を説明して有料の案内は一旦中断、その男児の救出へと向かいました。
ベビーカーに子どもが乗っている状況なので、まわりに必ず保護者はいるはずですが、探してみるもののそれらしき人が全然見つかりません。
10分程度子どもにつきっきりで見守っているとやっと保護者がやってきました。
お母さんの放置理由に絶句
戻って来たのは男児のお母さん。
男児が危ない状況だったことなどを一通り説明するものの、「あ、そうでしたか」みたいなドライな反応。
いままで何をしていたかの事を聞くと、その理由に絶句しました。
なんとアトラクションに乗ってきたそうです。
そのアトラクションは当時一番人気のアトラクションで、待ち時間は少なく見積もっても2時間くらい。
その間ずっとこの子は放置されていたわけです。
最悪の事態だって起こりえたかも
今回はタイミングよく私が発見できたから良かったものの、もしかしたら落下していたかもしれないし、ベビーカーが転倒していたかもしれません。
もうそうなるとケガは確実だし、最悪は死亡事故だって起こりえます。
ただそんなこと、親だったら誰に習わなくても普通にわかっているもんです。
子どもの命より大切だったアトラクション
その子のお母さんは子どもの命よりもアトラクション体験を選んだわけです。
子どもが小さい時って遊園地とかテーマパークのアトラクションに一緒に乗れなくなります。
働いている時に子連れの家族に不満を言われる事ってけっこうあったんですが、それ位我慢しなよと言いたい。
一緒に乗れなくて大人が体験できないことは子どもの責任ではないし、どちらかというと親の責任・義務です。
親になるということは何かを犠牲にしないといけないし、我慢だってたくさん必要です。
ただそんな我慢も3年か4年の間で、それを過ぎれば楽しい思い出はたくさん作っていくことができますし、何も乗れない間だって遊び方を工夫して思い出作りは十分にできます。
この時の事件簿はいまだに忘れない胸くそ悪い記憶として残っています。
まとめ
自分も2児の親となりましたが、同じように置き去りで遊べと言われたら死んでも嫌です。
たぶんあのときの事件を経験したから反面教師で余計にそう思えるのかもしれません。
よく毒親って言い方がありますが、あの親子、あの後どんな関係を築いていったんだろうと思うと複雑な心境です。